■糖尿病の運動療法
糖尿病予防において、糖尿病の食事療法と同様に重要なのが、運動です。
なぜ糖尿病予防に、食事だけでなく、運動が大事なのでしょうか。
それは、運動をしないと筋肉はやせて、体重が少なくても脂肪の多い体になるからです。このことを「隠れ肥満」といいます。隠れ肥満になると、基礎代謝が減ってしまいます。
隠れ肥満だと同じ分量の食事をとっても、基礎代謝、つまり、使うエネルギー量が少ないため、脂肪になる分量が多くなってしまいます。
運動をすることで体についた中性脂肪を減らしたり、筋肉をつけて基礎代謝の多い体ができます。
そうすることで、太りにくい身体にもなるのです。
また、運動で筋肉を鍛えることによって、インスリンの効き方が良くなり、血糖降下に結びつきます。
それに加えて、運動療法は糖尿病だけでなく、高血圧、脂質異常症(高脂血症)などの生活習慣病の予防・治療にも役立ちます。詳しくは、医師の指導に従ってください。
●AMPキナーゼを運動で活性化させ、血糖値や中性脂肪を下げる
ためしてガッテンでは、週一日に趣味で運動することでも、糖尿病予防につながると紹介していましたが、今回の番組では、なんと3分体を動かすだけでも効果があることが判明し、筋肉の中にある酵素・AMPキナーゼを活性化させることがポイントだということを紹介しました。
・宮下政司 次席研究員 (早稲田大学スポーツ科学学術院)が、有酸素運動 の効果に関して画期的な研究成果を発表したそうです。
自転車こぎ 3分間の運動を一日に10回をしてもらいます。
翌日、脂肪を多く含んだ食事をとってもらい、血液中の中性脂肪 の量を詳しく調べたところ、前日運動しない場合に比べ、中性脂肪値が下がっていることがわかったそうです。
運動後1日たっても筋肉に脂肪がたまりにくくなっていたということです。
脂肪を燃やす有酸素運動は、一般的に長い時間行わなければいけないといわれていますが、3分間細切れに行なった運動でも中性脂肪を低下させる効果が出るということです。
・藤井宜晴教授(首都大学東京)
筋肉を動かすと、AMPキナーゼが活性化し、糖や脂肪を効率良くエネルギーに変えてくれることがわかったそうです。
インスリンと同等くらい強力なのだそうです。
・宮地元彦 (国立健康・栄養研究所 運動ガイドラインプロジェクトリーダー)
どんな運動でもどんな運動でも筋肉に刺激が入るので、筋肉に刺激が入れば、好ましい結果が得られる。
【参考記事】
【関連記事】
糖尿病予防、週に7分の運動で効果=英研究
週に7分間の運動でも体内の血糖値を下げるインスリンの働きを改善してくれるそうです。
血糖値を下げるグルット4活性術で糖尿病対策|たけしのみんなの家庭の医学
■グルット4とは
身体で糖を蓄える場所は3つある。
1.肝臓 2.血液 3.筋肉(骨格筋)
身体の糖の約8割は筋肉で蓄える。
成長期の20代まで筋肉は増え、筋肉量は一旦維持されるが、30代後半辺りから加齢と共に減っていく。
筋肉量が減ると、糖の保管場所が減る⇒血液に流れ込み、血糖値が上がる.
グルット4(GLUT4)は糖の保管に関わっている。
グルット4は筋肉の中にあるたんぱく質で、筋肉内に血液中の糖を取り込むという作用を持つ。
グルット4を活性化させるには、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンが必要。
有酸素運動や筋トレといった筋肉の収縮を伴う運動をすることによって、インスリンなしで直接グルット4が活性化される。
※筋トレは短時間で効く!また、インスリンを節約することができる。
グルット4が糖を取り込み血糖値が下がる。
●筋トレの効果
1.筋肉の刺激によって直接グルット4が活性化する
2.筋肉量が増えることでグルット4も増加する
つまり、筋トレは血糖値を下げるには一石二鳥!
●グルット4を活性化する筋トレの方法
- 壁などを使い、背中・肩をつけて立つ
- 肘を直角に曲げ、両腕をあげる。(=基本姿勢)
- その姿勢から自分があげられるところまで両腕をあげる。
- そして、元の位置まで戻す。
※食後1時間以内に5分間行う。
※普段使わない筋肉を刺激し、グルット4が活性化する。
■筋トレをせずに筋肉量を維持する方法
- できるだけ食事における脂肪の量は少なめで、炭水化物・たんぱく質をバランスよく取ることが重要
鶏肉や赤身肉にはたんぱく質が豊富で、しかも脂肪が少ないためカロリーも抑えられる。
- 歩幅を広げて早く歩く
歩幅を広げることで筋肉がたくさん使われ筋肉量が維持できる。
同時に筋肉に刺激を与えるので、グルット4が活性化する
- 日頃から意識して姿勢を良くする
腰や背骨を支える筋肉は姿勢を意識すれば鍛えられる。
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