日テレ「ヒルナンデス」抗酸化力の高い食品とは?(伊藤明子先生)




2025年10月27日放送の日本テレビ「ヒルナンデス」では、赤坂ファミリークリニック院長、伊藤明子先生(「カズレーザーと学ぶ。」に出演時には東京大学医学部附属病院の医師としても紹介)が気温低下&乾燥の季節におすすめの抗酸化力の高い食品(抗酸化食品)を紹介しました。レバーとすりごま、もち麦入りご飯を使ったとりレバー焼き鳥丼やさくらえびとブロッコリースプラウトの和え物のレシピも紹介しました。

■納豆

納豆には、血栓溶解を促すナットウキナーゼやビタミンKなどが入っているそうです。

Q.納豆の栄養価を効率的に取り入れるのは?

A.大粒、B.小粒、C.ひきわり。

正解:ひきわり。

ひきわり納豆は、断面積が増えているため吸収に良いから。

納豆に含まれるナットウキナーゼには血栓を溶かす効果がある!?によれば、ナットウキナーゼには血栓を溶かすために役立つ効果がいくつかあるようです。

  • 血栓の主成分であるフィブリンに直接働きかけ分解(溶解)する作用
  • 身体の中の血栓溶解酵素であるウロキナーゼの前駆体プロウロキナーゼを活性化する作用
  • 血栓溶解酵素プラスミンを作り出す組織プラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)量を増大させる作用

血栓を溶かす食べ物・飲み物・運動 について詳しくはこちら

マグネシウムカルシウムなど豊富に含むミネラルウォーター

食事からのマグネシウム摂取量が多いグループは虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)の発症リスクが低い|国立がん研究センター

■赤味噌

Q.抗酸化力の高いみそは?

A.合わせみそ、B.白みそ、C.赤みそ。

正解:赤みそ。

赤味噌に含まれるメラノイジンは食べ物を加熱することで起こるメイラード反応によってできる成分で抗酸化作用を持っています。加熱しても成分が壊れないので、みそ汁にしても安心です。

【補足】

糖尿病になりにくい県ナンバーワン愛知県の食習慣から学ぶ糖尿病予防の方法|赤味噌(メラノイジン)・アサリ(マグネシウム)・喫茶店のモーニング(セカンドミール効果)|#サタプラ

発酵食品である味噌には「メラノイジン」という抗酸化物質が多く含まれており、糖分の消化吸収のスピードを遅くし、食後の血糖値の上昇を抑える働きがあるそうです。

「メラノイジン」が多く含まれているかどうかをチェックするポイントは「色」!

「メラノイジン」は味噌の色が濃いものほど多く含まれているそうで、愛知県で多く使用されている濃い色の赤味噌にはメラノイジンが多いそうです。

一般的な味噌は大豆をゆでて作られているそうですが、赤味噌は大豆をゆでずに高温で蒸して作られており、その製造過程で大豆の糖とアミノ酸が結合し「メラノイジン」が作られているそうです。

また、赤みそは2年ほど寝かせるのですが、この長期熟成も「メラノイジン」が増える理由なのだそうです。

■高野豆腐

高野豆腐は抗酸化作用を持つ大豆サポニンとハリのある肌に欠かせない大豆イソフラボンを含んでいます。

伊藤先生は1)牛乳・アーモンドミルクに浸す、2)卵と混ぜたミルクに浸す、3)バター・オリーブオイルで焼く、フレンチトーストにアレンジしているそうです。

また水に戻さずに、チップや粉末を普段の食事に入れて使う方法も良いそうです。

【あさイチ】女性の新型栄養失調「鉄・亜鉛・カルシウム不足」の改善方法は「トッピング」!

■レバー(鉄分)

日本人は鉄分が不足しがちなので、鉄分やビタミンA(活性酸素を除去)を含み、抗酸化作用を持つレバーを食べるとよいそうです。

→ 鉄分の多い食品 について詳しくはこちら

■すりゴマ

ゴマにはタンパク質、ビタミン、ミネラル、鉄分、亜鉛、銅が含まれていて、特にゴマにしかない高抗酸化力のポリフェノールの一種「ゴマリグナン」、「セサミン」は抗酸化作用の高い成分。

すりごまの方が吸収がいいから。

■もち麦入りごはん

もち麦に含まれる水溶性食物繊維が腸内環境を整えてくれます。

もち麦10日間生活&トイレぶらぶら体操で内臓脂肪を減らす!(FUJIWARA原西孝之さん、ニッチェ近藤さん、ナダルさん)【名医のTHE太鼓判】

■ココア

ココアからはカカオポリフェノール、鉄分、亜鉛が摂取できます。

ピュアココア(純ココア)をカレーの隠し味に入れるとコクが出るそうです。

■桜エビ&ブロッコリースプラウト

桜エビには抗酸化成分アスタキサンチンが含まれています。

ブロッコリースプラウトにはスルフォラファンがブロッコリーの約10倍も含まれているそうです。

【あさイチ】女性の新型栄養失調「鉄・亜鉛・カルシウム不足」の改善方法は「トッピング」!

ブロッコリー新芽由来の成分「スルフォラファン」に肝機能改善効果―カゴメによれば、ブロッコリー新芽由来の機能成分「スルフォラファン」が「γ-GTP」といった肝機能の数値を改善したという結果が確認されたそうです。

糖化にも気を付けよう!

●冬になると血中ビタミンDが下がるので免疫も下がってしまいます。

そこで、抗酸化だけでなく、抗糖化も行いましょう。

糖化とは、食事で摂りすぎた糖が体内のタンパク質と結びつき、悪性の物質を生み出している状態で、酸化が体内のさびならば、糖化は体内の焦げと言われ、放っておくとシミやたるみなど老化の原因になってしまいます。

●糖化年齢を上げない方法

糖化年齢を上げないよう方法は運動。

握力を鍛えると脳の老化予防にもなるそうです。

握力や閉眼片足立ちの成績が悪いと2型糖尿病リスクは高くなる|簡単な体力テストで糖尿病のチェックができる!|東北大学【論文・エビデンス】によれば、握力テストおよび閉眼片足立ちテストの成績が2型糖尿病の発症リスクと関連することを明らかにしました。

心肺持久力と握力の両方が低い中学生は代謝異常リスクが高い!|心肺持久力が低いと血圧やNON-HDLコレステロールは高い!|新潟大学で取り上げた新潟大学と新潟県阿賀野市による共同研究によれば、体力テストで心肺持久力を測るシャトルランと上肢筋力を測る握力の両方が低い中学生は代謝異常(メタボまたは生活習慣病)リスクが高いことがわかっています。

【関連記事】

●ビタミンD

Q「栄養の吸収率がいい食べ方はどれ?」

A生卵、B半熟卵、C固ゆで卵。

正解はB半熟卵。ベストなゆで時間は7分とのこと。

ゆで卵と生卵ではどちらの方がたんぱく質の吸収率が高いの?

生卵のタンパク質吸収率は約50%なのに対し、ゆで卵は90%以上なのだそうです。

加熱することによりタンパク質の構造が変化し、消化酵素が分解しやすくなるため、より効率的に体内に吸収されるためなのだそうです。

Q「より多くビタミンDを含んでいるのは?」

A乾燥キクラゲ、B生キクラゲ

正解はA乾燥キクラゲ。

キクラゲのビタミンDで風邪対策|ビタミンDの濃度が高い人は死亡率が低く、寿命が延びるによれば、「きくらげ」に含まれているビタミンDの濃度が高い人は死亡率が低く、寿命が延びるという研究結果が出ているそうです。

●舞茸

マイタケ

血糖値の上昇を抑える舞茸特有の栄養素MXフラクションは130℃以上で加熱すると分解されるため、調理方法は蒸し舞茸をお勧め。

#渡辺直美 さんが行なったまいたけダイエット(食物繊維・MXフラクション)の効果とは!?で紹介されたまいたけダイエットを推奨する難波宏彰 神戸薬科大学名誉教授によれば、まいたけには、MXフラクションという成分がダイエットに効果的。

MXフラクションの効能は、体内の中性脂肪や血液中の悪玉コレステロールの分解を促進させるそうです。

これにより、代謝が上がり、体内に蓄積された内臓脂肪を減らし、脂肪を溜め込まない痩せやすい体質を作り上げることができるそうです。

■まとめ

抗酸化食品を摂ろうと思う時に覚えておくといいのは「色」を意識すること。

【あさイチ】女性の新型栄養失調「鉄・亜鉛・カルシウム不足」の改善方法は「トッピング」!で提案したのは、5つの色を意識すること!

野菜や果物の赤・黄・緑・黒・白をバランスよくとり、また、女性に不足しがちなたんぱく質を赤(肉類)・青(魚介類)・黄(卵)・白(乳製品)・茶(豆)を目安にストックすることで足りない食材を買い足すようにするとよいそうです。

●トッピングで改善

カットわかめ
海苔(のり)
ツナ
ミックスビーンズ
ごま
かつお節
ちりめんじゃこ
さくらえび
切り干し大根
高野豆腐
プルーン
ナッツ

5つの色を意識して、普段の食生活にちょっとずつトッピング、例えば、うどんやそばを食べる時に、わかめや海苔をつけたり、桜えびのかき揚げをつけたりすると、見た目も良いだけでなく、抗酸化物質もとれて一石二鳥なんです!

→ 抗酸化作用を持つ食べ物 についてはこちら

認知症予防のために毎日食べたい!抗炎症力や抗酸化力を持つ○○科の野菜とは何?







真木よう子さん、妊娠糖尿病と診断される!




【妊娠糖尿病】実は診断されていました。妊娠マイナートラブルのあれこれ今だからこそお話致します。によれば、真木よう子さんは妊娠糖尿病と診断されたそうです。

12.08%の妊婦に妊娠糖尿病がある!若いころから血糖値について学ぼう!によれば、日本内分泌学会と日本糖尿病・妊娠学会によれば、12.08%の妊婦に妊娠糖尿病があるということで、妊娠糖尿病は決して珍しいものではないようです。

【関連記事】

【参考リンク】

  • 妊娠糖尿病|日本内分泌学会

    近年のわが国における糖尿病患者数の増加と共に、晩婚化・晩産化に伴い、増加傾向にあります。全妊婦に糖負荷試験をしたとすると、12.08%の妊婦に妊娠糖尿病があることがいわれており、これに既存の糖尿病と糖尿病合併妊娠を加えると約15%の妊婦が耐糖能異常と診断されます。

  • 1. 妊娠糖尿病はどれくらいの頻度であるのですか?|日本糖尿病・妊娠学会

    これまでの診断基準では、わが国の妊娠糖尿病の頻度は2.92%でしたが、2010年7月に大規模な診断基準の変更があったため、妊娠糖尿病の頻度は12.08%と4.1倍に増えることがわかりました。

■妊娠糖尿病とは?

妊娠糖尿病とは、妊娠をきっかけにインスリンの働きが落ち、インスリン分泌量が十分に増えずに血糖値が高くなる状態。

妊娠糖尿病になると、胎児が大きくなりすぎたり、早産や妊娠高血圧症候群を起こす恐れがあります。

妊娠糖尿病の女性が2型糖尿病を発症するリスクは高い!で紹介したロンドンにある病院のグループの研究によれば、妊娠糖尿病の女性が2型糖尿病を発症するリスクは、正常血糖の妊婦に比べ7.43倍に上るそうです。

2型糖尿病になる女性を少なくするためにも、妊娠糖尿病にならないように、検査などでの早期発見や食生活の改善・指導を行うようにしていく必要がありそうです。

20歳の時に痩せている女性が妊娠すると、妊娠糖尿病になる危険性が高まる?で紹介した筑波大水戸地域医療教育センターの谷内洋子博士研究員の分析によれば、女性の20歳時の体重を聞き、BMIが18未満の「痩せている」に該当している女性は、BMIが18以上で肥満でない女性と比べ、妊娠糖尿病を発症する可能性が約5倍高かったそうです。

なぜ20歳のときに痩せている女性が妊娠すると、妊娠糖尿病になる危険性が高まるのでしょうか?

それは痩せている女性は、青年期に必要な栄養の不足や筋肉量が少ないことが血糖値を高めている可能性があるそうです。

<妊娠糖尿病>発症防ぐ仕組み解明 インスリンの機能低下改善 順天堂大などによれば、妊娠中に、すい臓のインスリン分泌細胞内で「セロトニン」が大量に作られていることが発見され、このセロトニンによって、インスリン分泌細胞が増殖しているようです。

つまり、妊娠糖尿病の場合は、セロトニンの量が少ないため、インスリンの分泌細胞が増えず、機能低下を補うことができないために起きているようです。

■まとめ

これまでの記事によれば、若く痩せている女性が妊娠すると妊娠糖尿病になるリスクが高く、また妊娠糖尿病の女性が2型糖尿病を発症するリスクは高いことから、若いころから栄養や血糖値コントロールについて学んでいきたいですね。

→ 血糖値(正常値・食後血糖値・空腹時血糖値)・血糖値を下げる食品

イヌリン

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P.S.
「妊娠中の体重増加指導の目安」が変更になってるって知ってた!?によれば、「妊娠中の適切な体重増加の推奨」について、体重増加の推奨値が妊娠による生理的な体重増加値を下回っている可能性が危惧されること、さらに同指針による妊娠高血圧症候群の予防効果を支持する新たなエビデンスが乏しいことから、歴史的な役割を終えたと判断し2019年に推奨を取り下げることに決定しました。

妊娠前体格     BMI    体重増加指導の目安
低体重  (<18.5)      12-15㎏
普通体重 (18.5≦ ~ <25) 10-13㎏
肥満(1度)(25≦ ~ <30)  7-10㎏
肥満(2度)(30≦)      個別対応(上限5㎏までが目安)

糖尿病関連ワード

糖尿病の症状・初期症状|糖尿病とは

糖尿病の診断基準(血糖値・HbA1c)

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糖尿病危険度チェック

糖尿病の原因(生活習慣)|女性・男性

薬局でもできる糖尿病の検査|検尿(尿糖検査)と採血による血糖検査

糖尿病の合併症|網膜症・腎症・神経障害

糖尿病の食事(食事療法)|血糖値を抑える食べ方

糖尿病の運動(運動療法)|筋トレ・有酸素運動

インスリン(インシュリン)とは|血糖を下げる働きがあるホルモン

血糖値(正常値・食後血糖値・空腹時血糖値)・血糖値を下げる食品

【ニキビと体質の関係】たんぱく質の利用が苦手な人はニキビ跡が治りにくい?/牛乳が苦手+胃腸が弱い人は肌が弱い?/ニキビと血糖値スパイク




xの投稿を見ていると、ニキビについて興味深い投稿がありました。

これらの投稿から浮かんだ疑問はこちら。

1)体内でタンパク質の利用が苦手な人は爪が薄かったり、ニキビ跡が治りづらいのか?
2)たんぱく質の利用が苦手な人は胃腸が弱い傾向にあるのか?
3)ニキビ跡が治らずクレーターができるタイプの人は牛乳が苦手?
4)ニキビ肌体質の人と血糖値スパイクに関係はあるの?
5)長い間神経の緊張状態にさらされた影響で内臓機能がうまく働いておらず、消化器の働きも低下している(=すなわち胃腸が弱い)状態の人はやせ型ニキビ肌体質と言えるの?
6)血糖値スパイクは糖化の原因なの?
7)イヌリンは血糖値スパイク対策になるの?

1️⃣ タンパク質利用と爪・ニキビ跡の関係

科学的背景

爪や皮膚組織は「ケラチン」「コラーゲン」「エラスチン」などのタンパク質で構成される。

胃酸やペプシン分泌が弱いとタンパク質分解が不十分になり、再生に必要なアミノ酸が不足する。

その結果、爪が薄くなる、ニキビ跡やクレーターが治りづらいという形で現れる可能性がある。

2️⃣ 胃腸機能とタンパク質吸収

科学的背景

胃腸が弱い=胃酸分泌低下や消化酵素不足により、タンパク質分解能が落ちる。

胃腸機能低下は筋肉・皮膚組織の再生に必要なアミノ酸供給を妨げる。

慢性的なストレスは自律神経を通じて胃腸の働きを抑制する(胃酸分泌低下・腸蠕動の乱れ)。

3️⃣ クレーター型ニキビと牛乳(乳製品)耐性

科学的背景

乳製品にはインスリン様成長因子(IGF-1)が含まれ、過剰摂取で皮脂分泌を促進する場合がある。

乳糖不耐症の人は胃腸の炎症を起こしやすく、結果的に栄養吸収が悪化。

そのため、「牛乳が苦手+胃腸が弱い人」が肌再生に必要な栄養を吸収しづらい傾向がある。

4️⃣ ニキビと血糖値スパイクの関係

科学的背景

食後の血糖値スパイク → インスリン急上昇 → 皮脂腺刺激・炎症促進。

インスリン抵抗性が強い人ほど、ニキビの重症度が高い傾向。

高血糖状態は「糖化反応(AGEs)」を引き起こし、コラーゲンの硬化・皮膚修復遅延を招く。

【参考リンク】

5️⃣ イヌリンと血糖値・腸内環境

科学的背景

イヌリン=難消化性食物繊維。糖の吸収を緩やかにして血糖値スパイクを防ぐ。

腸内で発酵し、短鎖脂肪酸(SCFAs)を生成 → 炎症抑制・腸内環境改善。

結果として、インスリン感受性向上、炎症性サイトカイン低下、ニキビや肌荒れの改善が報告されている。

→ イヌリンの多い食品・食べ物 についてはこちら

■やせ型ニキビ肌タイプの特徴と改善方針

項目 特徴 改善ポイント
消化吸収 胃酸・酵素不足 消化酵素サプリ・発酵食品・少量高頻度食
栄養状態 タンパク質不足・必須アミノ酸欠乏 ホエイ・コラーゲン・大豆たん白など消化しやすい形で補う
血糖調節 血糖値スパイク・糖化 イヌリン・低GI食(玄米、全粒パン)
自律神経 慢性緊張・交感神経優位 睡眠・瞑想・呼吸法でリラックス
皮膚再生 コラーゲン合成低下 ビタミンC・亜鉛・ビオチン補給

■まとめ:質問別に回答
質問 回答要約
① タンパク質利用が苦手な人は爪・ニキビ跡に影響? Yes。アミノ酸供給不足で再生力が低下。
② そのような人は胃腸が弱い? Yes。胃酸・酵素分泌低下と関連。
③ クレーター肌の人は牛乳が苦手? 傾向あり。乳糖不耐・IGF-1作用が関与。
④ ニキビ肌と血糖値スパイクは関係ある? Yes。インスリン抵抗性と炎症促進が関与。
⑤ 神経緊張による胃腸低下→やせ型ニキビ体質? Yes。ストレス性の消化不良・栄養吸収低下が背景。
⑥ 血糖値スパイクは糖化の原因? Yes。AGEs生成に直結し、肌老化を進める。
⑦ イヌリンは血糖値スパイク対策になる? Yes。糖吸収を緩和し、腸内発酵で抗炎症効果も。

つまり、「痩せ型ニキビ肌・爪が薄い・牛乳が苦手・胃腸が弱い」という体質は、ストレスによる自律神経バランスの乱れ、タンパク質消化吸収の低下、血糖値スパイクによる糖化と炎症という三つの要因が複合的に絡み合った代謝型皮膚の不調と考えられるので、「胃腸を整えてたんぱく質の吸収力を上げる」+「血糖値スパイクを防ぐ」+「リラックスして代謝を整える」というのが改善方法と言えそうです。

さらにフカボリ。

そういう傾向にある程度のものか、それとも科学的に証明されているものかについて調べてみました。

結論(要点)

タンパク質不足や栄養不良は皮膚の創傷治癒やコラーゲン合成を遅らせる — 科学的に支持されている。

Seth I, Lim B, Cevik J, Gracias D, Chua M, Kenney PS, Rozen WM, Cuomo R. Impact of nutrition on skin wound healing and aesthetic outcomes: A comprehensive narrative review. JPRAS Open. 2024 Jan 23;39:291-302. doi: 10.1016/j.jpra.2024.01.006. PMID: 38370002; PMCID: PMC10874171.

胃酸や消化酵素の低下はタンパク質の分解・吸収に影響する(胃酸抑制や低胃酸で栄養吸収が変わる)— 生理学的根拠・観察研究がある。

Dallas DC, Sanctuary MR, Qu Y, Khajavi SH, Van Zandt AE, Dyandra M, Frese SA, Barile D, German JB. Personalizing protein nourishment. Crit Rev Food Sci Nutr. 2017 Oct 13;57(15):3313-3331. doi: 10.1080/10408398.2015.1117412. PMID: 26713355; PMCID: PMC4927412.

タンパク質の不完全な消化は、腐敗性大腸細菌の増殖と毒性代謝物の産生を促進します。

高GI/高GL(食後の血糖急上昇)はニキビの発生・重症度と関連するエビデンスがあり、介入研究(RCT)でも改善が報告されている — 支持されている(因果の可能性あり)。

Meixiong J, Ricco C, Vasavda C, Ho BK. Diet and acne: A systematic review. JAAD Int. 2022 Mar 29;7:95-112. doi: 10.1016/j.jdin.2022.02.012. PMID: 35373155; PMCID: PMC8971946.

高グリセミック指数、グリセミック負荷の増加、そして炭水化物摂取は、控えめながらも有意なニキビ誘発作用を有する。乳製品の摂取量の増加は、西洋型の食生活が普及している集団など、特定の集団においてニキビ誘発作用を有していた可能性がある。

血糖値スパイクは糖化(AGEs)の形成を促し、組織(コラーゲン等)にダメージを与える機構が確立されている — 支持されている。

Hanssen NMJ, Kraakman MJ, Flynn MC, Nagareddy PR, Schalkwijk CG, Murphy AJ. Postprandial Glucose Spikes, an Important Contributor to Cardiovascular Disease in Diabetes? Front Cardiovasc Med. 2020 Sep 18;7:570553. doi: 10.3389/fcvm.2020.570553. PMID: 33195459; PMCID: PMC7530333.

イヌリン(およびイヌリン型プレバイオティクス)は食後の血糖上昇を緩和するメカニズムを持ち、短期試験でGLやインスリン応答改善・腸内環境改善が示されている — 効果を示すエビデンスがあるが、肌改善までの因果は直接の大規模RCTが少ない。

Hughes RL, Alvarado DA, Swanson KS, Holscher HD. The Prebiotic Potential of Inulin-Type Fructans: A Systematic Review. Adv Nutr. 2022 Mar;13(2):492-529. doi: 10.1093/advances/nmab119. Epub 2023 Feb 10. PMID: 34555168; PMCID: PMC8970830.

一方で、以下は証拠が不十分/混在しており「断定できない」:

「牛乳(乳製品)が直接クレーター体質の原因である」と断言するにはエビデンスは混在している(観察疫学では牛乳摂取とニキビの関連を示す研究が多いが、交絡や地域差がある)。

Aghasi M, Golzarand M, Shab-Bidar S, Aminianfar A, Omidian M, Taheri F. Dairy intake and acne development: A meta-analysis of observational studies. Clin Nutr. 2019 Jun;38(3):1067-1075. doi: 10.1016/j.clnu.2018.04.015. Epub 2018 May 8. PMID: 29778512.

乳製品、全乳、全乳、低脂肪乳、脱脂乳の摂取とニキビの発生との間に正の相関関係が認められました。一方、ヨーグルト/チーズとニキビの発生との間には有意な関連は認められませんでした。

「爪が薄い・クレーターができる=必ず『タンパク質利用が苦手』を意味する」――個人差が大きく、栄養以外(遺伝、ホルモン、局所因子、皮膚治療歴など)も影響するため 単一原因とは言えない。

Nails in nutritional deficiencies

項目別:科学的根拠と解釈(簡潔)

A. 「タンパク質利用が苦手 → 爪が薄い/ニキビ痕が治りにくい」

根拠:創傷治癒や組織再生にはタンパク質(コラーゲン等)の合成が必須であり、栄養不足(特に蛋白質欠乏)は治癒遅延を招くという臨床・基礎研究がある。栄養不良で爪や皮膚の変化が生じることは報告されています。

解釈:栄養学的に妥当。ただし「タンパク質の**体内利用能(消化・吸収)**が低いことを局所的な爪や痕に結び付ける」には、個別の検査(血中アミノ酸、消化機能評価など)が必要。

B. 「胃腸が弱い傾向とタンパク質利用低下」

根拠:胃酸や消化酵素が不足するとタンパク質の初期分解(変性・ペプチド化)が妨げられ、以降の小腸での吸収効率に影響する生理学的・観察的証拠がある(胃酸抑制薬の長期使用で栄養吸収が変わるなど)。

解釈:生理学的に合理性あり。しかし臨床的な“胃腸が弱い=タンパク質利用が著しく低い”と結論付けるには機能評価が必要(胃酸測定、吸収試験等)。

C. 「牛乳(乳製品)とクレーター/ニキビ」

根拠:観察研究やメタ解析で「牛乳・乳製品摂取とにきびの関連」を示す報告が多数あるが、研究間で一貫性がなく交絡(年齢、総エネルギー摂取、民族差、ホルモン状態)が残る。メタ解析は関連を示す一方で、因果を確定できる十分な介入試験は限定的。

解釈:関連は示唆されるが因果は未確定。乳糖不耐症などで腸に慢性炎症がある場合は間接的に影響し得るが、一般化はできない。

D. 「血糖値スパイクとニキビ(および糖化)」

根拠:高GI/GL食とニキビ増悪の関連を示す観察研究と、低GI食による臨床改善を示したランダム化比較試験が存在する。高血糖はインスリン/IGF-1経路を介し皮脂分泌・炎症を促す機序が提案されている。加えて、血糖スパイクはAGEs(糖化最終生成物)生成を促し、コラーゲン等に損傷を与えることが広く研究されている。

解釈:血糖変動がニキビや皮膚修復に悪影響を与える生物学的根拠と臨床データがある(ただし個人差あり)。

E. 「イヌリン(難消化性食物繊維)の効果」

根拠:イヌリンは消化で糖の吸収を遅延させ、腸内で発酵してSCFAを生じ、GLP-1等のホルモン変化や炎症抑制を介して血糖調節に寄与するとするレビュー・臨床試験がある。小〜中規模のヒト試験でインスリン感受性や食後血糖の改善が報告されている。

解釈:血糖スパイク抑制の補助として根拠あり。ただし「イヌリンを摂れば確実に肌が改善する」とする決定的な大型RCTSは限られるため、肌改善は間接的かつ個人差ありと表現すべき。

■まとめ

「タンパク質摂取不足や栄養不良は皮膚の創傷治癒やコラーゲン合成を妨げ、治癒遅延や爪の変化を起こすことが示されています。」

「胃酸や消化酵素が低下するとタンパク質の消化・吸収が弱まり得るという生理学的根拠と観察研究が存在します。」

「高GI/高GL食はニキビの重症化と関連があり、低GI食の介入で改善が報告されたRCTもあります(因果の可能性が支持される)。」

「血糖値スパイクはAGEs(糖化最終生成物)を増やし、皮膚のコラーゲン等を損傷する機構が確認されています。」

「イヌリンは食後の血糖上昇を緩和し腸内代謝を改善することが臨床的に示されているが、直接的に“ニキビを治す”という大規模確証は限定的です。」

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デンタルフロスを用いて歯肉溝を標的にワクチンを送達するアイデア!将来フロスで病気を予防する時代が来る?




Nature Biomedical Engineering誌に掲載された論文によれば、デンタルフロスを用いた、歯肉溝(歯と歯茎の溝)にワクチンを送り、粘膜免疫(体表面の免疫)と全身免疫を効果的に誘導する方法を提案しています。

マウスの実験によれば、フロスで送達したワクチンがリンパ節、肺、脾臓でCD4+ T細胞(免疫細胞)を増加させ、抗体を産生する骨髄細胞を強化しました。

【参考リンク】

■まとめ

もしかすると針を使わない簡単で効果的な方法として、従来の舌下や鼻腔内の粘膜免疫法ではなく、デンタルフロスを用いたワクチン接種というアイデアを使って、インフルエンザのような感染症の予防だけでなく、将来的には他の病気(がんや慢性疾患)の治療にも応用できる可能性があるのではないでしょうか?

この治療法のメリットとしては、針を使わないため、痛みや恐怖がなく、患者の負担が少ないこと、自宅で簡単にできる可能性があることから医療機関の負担が軽減されることです。

今後の課題としては、歯周病などによって歯肉溝の状態が変化すると吸収効率に違いがあるのかなど歯肉溝の特性をもっと深く知ることが必要になりそうです。

歯医者さんでまたは自分でデンタルフロスを使っていろんな病気の予防をする時代が来るかも?







「動の疲れは静で取る。静の疲れは動で取る」/「動の疲れ」には休息が、「静の疲れ」には軽い運動が効果的である




1. 「動の疲れ」と「静の疲れ」

多くの人が疲労を休息することでとろうとしますが、「動の疲れは静で取る。静の疲れは動で取る」といいのではないかという提案です。

疲労の種類を「身体的な疲労(動の疲れ)」と「精神的な疲労(静の疲れ)」に分けます。

動の疲れ: 身体的な活動(例: 運動、肉体労働)による筋肉やエネルギーの消耗。筋肉の微細な損傷やエネルギー枯渇が主な原因で、休息や睡眠による回復が効果的。

静の疲れ: 長時間のデスクワークや集中作業による精神的・神経的な疲労。座位行動(sedentary behavior)や認知的な負荷が原因で、血流の低下や脳の過剰な緊張が関与。

この分類は、疲労研究における「身体的疲労(physical fatigue)」と「認知的疲労(cognitive/mental fatigue)」の区別と一致します(Boksem & Tops, 2008)。

2. 背景

2.1 動の疲れと休息

身体的な疲労(動の疲れ)は、運動による筋肉の微小損傷やエネルギー代謝の消耗(例: グリコーゲンの枯渇)に関連します。

研究によれば、適切な休息や睡眠は筋肉の修復を促進し、ホルモンバランスを整えることで回復を助けます(Dattilo et al., 2011)。

例えば、睡眠中に成長ホルモンが分泌され、筋組織の修復やエネルギー回復が促進されることがわかっています。

2.2 静の疲れと運動

一方、静の疲れは、長時間の座位行動や認知的な負荷によるストレスが原因で発生します。

座位時間が長いと、血流が低下し、脳への酸素供給が不足することで認知機能が低下します(Carter et al., 2018)。

また、長時間のデスクワークは筋肉の硬直やコリを引き起こし、身体的な不調にもつながります。

軽い有酸素運動の効果: ウォーキングやストレッチなどの低強度運動は、血流を改善し、脳への酸素供給を増加させる。これにより、認知疲労が軽減され、気分が向上する(Hillman et al., 2008)。

ストレッチとリラクゼーション: ストレッチは筋肉の緊張を緩和し、副交感神経を活性化することでリラクゼーション効果をもたらす(Montero-Odasso et al., 2020)。

深呼吸の効果: 深呼吸は自律神経系を調整し、心拍変動(HRV)を改善することでストレスを軽減する(Zaccaro et al., 2018)。

2.3 現代社会と静の疲れの増加

現代社会の便利さにより「体を動かす機会が減った」ことが指摘されています。

これは、座位行動の増加に関する研究と一致します。

世界保健機関(WHO)は、長時間の座位が健康リスク(例: 心血管疾患、認知機能低下)を高めると報告しています(Bull et al., 2020)。

特に、8時間以上の座位時間は、血流停滞や代謝異常を引き起こし、「体が重い」「頭がぼんやりする」といった症状につながる可能性があります。

3. 疲れの種類の見極めと実践的アプローチ

動の疲れへの対処:休息と睡眠: 十分な睡眠(7-9時間)を確保し、筋肉の回復を促す。

栄養補給: タンパク質や炭水化物を摂取し、筋グリコーゲンの補充を支援(Burke et al., 2011)。

静の疲れへの対処:軽い運動: 1日20-30分のウォーキングやストレッチを行う。研究では、10分間の軽い運動でも認知機能が改善することが示されている(Yanagisawa et al., 2010)。

マインドフルネスと深呼吸: 5分間の深呼吸や瞑想で副交感神経を活性化し、ストレスを軽減。

座位行動の中断: 1時間ごとに5-10分の軽い活動(例: 立ち上がって歩く)を取り入れることで、血流を改善(Dunstan et al., 2012)。

■まとめ

「動の疲れ」には休息が、「静の疲れ」には軽い運動が効果的であるという考えは、現代の疲労研究や健康科学の知見と一致します。

特に、現代社会における座位行動の増加は「静の疲れ」を蓄積させ、軽い運動による回復の必要性を高めています。

自分の疲れを見極めて、デスクワーク中心の日はウォーキングやストレッチを、体を使った日は栄養補給と睡眠を重視しましょう。







【参考文献】
Boksem, M. A., & Tops, M. (2008). Mental fatigue: Costs and benefits. Brain Research Reviews, 59(1), 125-139.
Bull, F. C., et al. (2020). World Health Organization 2020 guidelines on physical activity and sedentary behaviour. British Journal of Sports Medicine, 54(24), 1451-1462.
Burke, L. M., et al. (2011). Carbohydrates for training and competition. Journal of Sports Sciences, 29(sup1), S17-S27.
Carter, S. E., et al. (2018). Sedentary behavior and cardiovascular disease risk: Mediating mechanisms. Exercise and Sport Sciences Reviews, 46(2), 80-86.
Dattilo, M., et al. (2011). Sleep and muscle recovery: Endocrinological and molecular basis for a new and promising hypothesis. Medical Hypotheses, 77(2), 220-222.
Dunstan, D. W., et al. (2012). Breaking up prolonged sitting reduces postprandial glucose and insulin responses. Diabetes Care, 35(5), 976-983.
Hillman, C. H., et al. (2008). Be smart, exercise your heart: Exercise effects on brain and cognition. Nature Reviews Neuroscience, 9(1), 58-65.
Montero-Odasso, M., et al. (2020). The interplay between gait and cognition: Can exercise help? Nature Reviews Neurology, 16(6), 305-317.
Yanagisawa, H., et al. (2010). Acute moderate exercise elicits increased dorsolateral prefrontal activation and improves cognitive performance with Stroop test. NeuroImage, 50(4), 1702-1710.
Zaccaro, A., et al. (2018). How breath-control can change your life: A systematic review on psycho-physiological correlates of slow breathing. Frontiers in Human Neuroscience, 12, 353.

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