膝の痛み(変形性膝関節症)の症状・原因・予防・治し方

膝の痛み(変形性膝関節症)の症状・原因・予防・治し方

> 40代・50代のための健康情報 > 健康・美容チェック > 膝が痛い

膝が痛い

厚生労働省研究班の調査によれば、膝の痛みで悩む中高年が1800万人に上ると推計されるそうです。

また、膝関節の軟骨がすり減って痛むようになると、要介護に移行するリスクが5.7倍高いそうです。

【関連記事】

ひざ痛中高年1800万人 要介護へ移行リスク5.7倍

「膝が痛い」といっても、「曲げると膝が痛い」「しゃがむと膝が痛い」「体重をかけると膝が痛い」と人によって痛みの出方は様々です。

膝の痛みの原因を知って、しっかりと対策をしましょう。



【目次】



変形性膝関節症(関節痛・膝痛)

関節痛は、高齢になると、ほとんどの方が持っているといわれています。

その関節痛の多くが、関節軟骨の磨耗が原因の、「変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)」です。

通常、軟骨は、柔軟性と弾力性、なめらかさを持っており、関節のスムーズな動きを支えています。

しかし、老化や過激な運動などで、軟骨の消耗が進むと、骨同士が直接こすれあい、強い痛みを感じます。

つまり、変形性膝関節症とは、膝関節のクッションである軟骨のすり減りなどが原因となって、関節が変形したり、膝関節に炎症が起きたりすることで痛みが生じる病気です。

変形性膝関節症(関節痛や膝痛)に当てはまる方は、正座のしにくい方や階段の上り下りがつらい方、立ち仕事の多い方に多いです。


関節痛・変形性膝関節症の症状|膝が痛い

変形性膝関節症は骨同士がこすれることにより、強い痛みを感じます。

そのため、正座や階段の上り下りがつらくなってしまいます。

また、脚の変形がひどい人になると、ガリガリと擦れたような音がするようになります。

さらに骨の変形がひどくなると、外へ出ることなど社会的活動が出来なくなり、見た目にも変形が目立つようになります。



ロコモティブシンドローム

日本整形外科学会が提唱している「ロコモティブシンドローム」とは、骨や関節などの運動器の障害のため、要介護状態になる危険性が高いことを示す概念です。

ロコモティブシンドロームの要因となる病気は、骨粗鬆症・変形性関節症・脊柱管狭窄症の3つの病気。

●骨の強度が低下する「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」

●関節の軟骨がすり減り、痛みが出たりする「変形性関節症」

●神経の通り道である脊柱管が狭くなり、神経の通りが悪くなる「脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)」

この3つの病気などが複合して起きたり、積み重なって運動器の機能が低下し、移動能力が落ちてしまうそうです。


ロコモティブシンドロームチェック

  1. 片脚立ちで靴下がはけない
  2. 家の中でつまずいたり、滑ったりする
  3. 階段を上るのに手すりが必要
  4. 横断歩道を青信号の間に渡りきれない
  5. 15分くらい続けて歩けない

上記の5種類のうち1つでも当てはまれば、「ロコモ」の可能性があるそうです。


ロコモティブシンドロームにならない運動「ロコトレ」

開眼片足立ちの方法

1日3回、左右1分間ずつ、床につかない程度に片足を上げる。

※骨の強度が弱まることを防ぐとともに、バランス能力を鍛えて転倒しにくくします。

スクワットの方法

1日に3度(1度に5・6回ずつ)椅子に腰をかけるようにお尻をゆっくり下ろします。

※お尻や太ももの筋肉の訓練です。


【関連記事】

ひざ痛中高年1800万人 要介護へ移行リスク5.7倍

要介護にならないように 「ロコモ」に注目




変形性膝関節症チェック

しゃがみ込み検査

  1. 肩幅に開いて立ちます。
  2. そのままゆっくりしゃがみ、そしてゆっくり立ち上がります。
  3. この動作を3回行ないます。

この動作の時に、痛みがあった場合または音が鳴った場合は、膝関節または半月板に何らかの異常がある場合があるそうですので、気になる方はぜひ専門医に診てもらうようにしてください。


【関連記事】

変形性膝関節症チェック|たけしの本当は怖い家庭の医学



関節痛・変形性膝関節症の原因|膝が痛い

変形性膝関節症は、関節軟骨の磨耗が原因で関節痛・膝(ひざ)痛を起こしていると考えられます。

変形性膝関節症の直接の原因はまだ明確になっていませんが、患者の特徴から軟骨の磨耗は、1.老化、2.肥満、3.脚の変形・ゆがみ(O脚など)が主な原因で起きていると考えられます。

また、同じ動作を繰り返す職業や趣味、スポーツを長年続けている人にも関節痛の方が多いです。


[1]老化による変形性膝関節症

高齢者の特に女性に多い。

長年の運動や老化によって関節がすりへったといえます。

特に女性に多いのは、高齢者の女性は関節を支える筋肉が弱いため、関節が変形に至りやすいことが原因の一つ。

また、男性に比べ関節の面積が小さいために、面積あたりの関節にかかる負担が大きいことが原因だと考えられます。


[2]肥満による変形性膝関節症

体重の増加は膝に大きな負担となります。膝に負荷がかかることにより、変形性膝関節症が起きます。


[3]脚の変形・ゆがみ(O脚)による変形性膝関節症

脚の変形によって、関節の内側に負担が集中するため、関節軟骨の磨耗が起こりやすくなり、変形性膝関節症が起きます。




関節痛・変形性膝関節症の治療|膝が痛い

現在、整形外科の医療現場で行なわれている変形性膝関節症の治療法には、鎮痛剤、抗炎症剤などの内服薬や外用薬、ステロイド剤やヒアルロン酸などの関節内注射、過剰な関節液を抜く関節穿刺(かんせつせんし)、患部の切除や人工関節置換などの外科手術、温熱療法や運動療法などいろいろあります。

一般には、副作用のある抗炎症・鎮痛剤は最小限にとどめ、運動療法などを勧めている医師が多いようです。



関節痛・変形性膝関節症の予防|膝が痛い

関節痛・変形性膝関節症になる前に予防しましょう。

変形性膝関節症は、そのままにしておくと、悪化して、元に戻せなくなるので、次に挙げる変形性膝関節症になりやすい方の特徴に当てはまる方は早めに対応することをおすすめします。

  • 年齢が55歳以上、またはそれに近づいている方
  • 女性の方
  • 標準より体重が重い方
  • 姿勢が悪い方
  • O脚など足の変形が気になる方
  • 同じ動作を繰り返す職業や趣味、スポーツを続けている方


関節まわりの筋肉を鍛える

関節、特に膝まわりの関節の筋肉を鍛えることで膝への負担を軽くし、膝痛を予防しましょう。

●コルセット筋トレーニング

おへそを引っ込める運動で腹横筋を鍛えると腰痛、ひざ痛によいそうですが、それはなぜなのでしょうか?

おへそを引っ込めると「腹横筋(ちょうおうきん)」が働くそうです。

腹横筋は、腰骨よりちょっと内側の柔らかいところで、軽く咳をしてみると動くところです。

おへそを引っ込めるトレーニングをすると、腹横筋が太く強くなっていきます。

腹横筋は、腰周りを支え、姿勢を維持するのに重要な働きをする、いわば「天然のコルセット」です。

腹横筋を鍛えることによって、姿勢が安定し、腰痛の予防・改善につながるそうです。

しかも、姿勢よく歩けることにつながるため、ひざへの負担も減らせる効果があるそうです。

【おへそ引っ込め体操1】

呼吸を止めずに、おへそを引っ込めたまま、30秒間キープ

※腰骨の左右のでっぱりの内側の部分が、硬くなることを確かめる

【おへそ引っ込め体操2】

手とひざを床について、背中が反らないようにして、おへそを引っ込めながら、片手を上げて、その反対側の足を上げ、体の水平を保つ。

※おへそ引っ込め体操はジャンプやゆっくりジョギングなど運動中に取り入れると効果的。


肥満を解消する

体重が増加すると、膝関節への負担も大きくなり、膝の痛みをそれだけつらくなります。

肥満を解消するためにも、バランスの良い食事を摂り、栄養が足りない場合は、健康補助食品などを利用し、変形性膝関節症を予防しましょう。


しょうが

1.ジンゲロールの抗炎症作用がヒザ痛に効果がある

ショウガに含まれる辛味成分ジンゲロールには、抗炎症作用があり、ひざの痛みに効くそうです。

マイアミ大学の実験によれば、ショウガエキスを6週間摂取したグループでは変形性膝関節症の人の4割の痛みが和らいだそうです。

また、2014年の国際変形性関節症学会でも、生姜を摂取すると、変形性膝関節症の痛みが軽減させると発表されています。

2.しょうがは軟骨の変形を防ぐ

軟骨の炎症を放置しておくと、痛みが悪化していき、軟骨のすり減りが進んでいくそうです。

そこで、しょうがを摂取すると、炎症を抑えることにより、軟骨のすり減りを防ぐことができるそうです。

一日に食べると効果的な摂取量は、1日60g(しょうが1個分)で、より高い効果を求める場合には、1日120g摂るぐらいではないといけないそうです。

ただ、一日しょうが1個を食べるのは大変なので、おすすめしていたのは「乾燥しょうが」

乾燥ショウガとは、ショウガを天日干しなどで乾燥させたものです。

しょうがは約9割が水分なので、乾燥ショウガにすると、1日6gでよいそうです。

→ しょうがの健康効果 について詳しくはこちら

【関連記事】

【みんなの家庭の医学】ショウガでひざ痛(変形性膝関節症)の予防・改善

乾燥しょうがで体を温める!乾燥しょうがの作り方|ためしてガッテン(NHK)




ヒザ痛関連ニュース

グルコサミンは口から摂取しても、膝や股関節の関節痛には効果がない!?|研究

膝や足首への負担を軽減!階段の上り下りをアシストするエネルギーリサイクル階段|ジョージア工科大学・エモリー大学

関節リウマチ患者の食事のポイント|食事の量を適切に、痛みや炎症を抑えるオメガ3脂肪酸を摂取

手術時にゴミとして捨てられていた「滑膜」がひざ痛治療の救世主になる!?

変形性関節症の人はメタボリックシンドロームや認知症になるリスクが高くなる|東大チーム疫学調査


膝が痛い


膝が痛い関連ワード

首が痛い(首の痛み)原因(ストレートネック)・解消法

疲れた(疲れる)|疲れ解消法・疲労回復する方法


健康・美容チェック

目の病気

肝臓の病気|肝臓病の初期症状・種類・原因

メタボリックシンドローム

コレステロールとは|コレステロール値を下げる食品・食事

更年期障害の症状・原因・チェック|40代・50代女性の更年期症状

肥満


専門サイト

40代・50代のための健康情報青汁えごまそば専門店ブルーベリー・ルテイン・カシス通販


会社概要

サイトマップ

お問い合わせ

プライバシーポリシー


健康情報ならハクライドウ